腰痛を解消する足の親指ほぐし
腰痛に悩む方は多くいらっしゃいますが、多くの腰痛の方に当てはまる、ある特徴があります。それは身体を後ろに反らす、後屈(こうくつ)という動きができないことです。
その原因には足の親指が関係しているかもしれません。
(写真はイメージをお借りしました)
この2つが当てはまる方は、このまま読み進めてください。
後屈の硬さには、お腹の真ん中を縦に伸びる腹直筋(ふくちょくきん)が関係します。
(イラスト:腹直筋)
なので、一般的には腹直筋をストレッチすると、後屈の硬さも取れます。
腹直筋のストレッチとしては、コブラのポーズなどがあります。(ただし、腰痛持ちの方がこのポーズを取ると、高い確率で腰が痛くなります。)
(画像出典:ヨガジャーナルオンライン)
腹直筋が硬いと、腰への負担が大きくなりますが、腹直筋をストレッチしても後屈が変わらない場合は、足の親指の硬さを取る必要があります。
では足の親指と腹直筋が、どのように関係しているのかを一緒に確認しましょう。
腹直筋は足の親指とつながります。筋肉のつながりを簡単に説明します。
腹直筋(ふくちょくきん)
↓
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
↓
前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
↓
長母趾伸筋(ちょうぼししんきん)
筋肉名だけだとイメージしづらいので、図示します。(前脛骨筋と長母趾伸筋は、ほぼ重なっているため左右に分けて図示)
(腹直筋と下肢の筋肉との連結)
長母趾伸筋は親指を反らす筋肉ですが、上記のように、スネから太ももを介して、腹直筋と繋がりがあります。この繋がりから、長趾伸筋が緊張して硬いと、それが腹直筋にも伝わり、腹直筋も硬くなります。
腹直筋の硬さが長母趾伸筋によるものである場合、長母趾伸筋の硬さを取る必要があるのです。
後屈の硬さには、股関節の硬さも関係しています。
本来なら身体を後ろに反らすと、腰が後ろに反り、骨盤は後ろに傾き、太ももが後ろへ動きます。
太ももが後ろへ動く股関節の動きが硬いと、後屈した時に腰だけが動き、本来の動き以上に腰が反ることになります。その結果、腰痛が引き起こされるのです。
足の親指の硬さを取るために、以下の運動をしてみてください。
(1.母趾球の内側を押さえる)
(2.親指をそらす)
(3.親指を曲げる)
この動作を10回繰り返しましょう。(親指が動かしにくい方は、もう片方の手で親指をつかんで動かしても良いです)
母指球の内側を刺激しつつ、指を動かすことで、足の裏の細かい筋肉が働き、長母趾伸筋の緊張を抑えてくれます。
また、上記の運動にプラスして、ふくらはぎのクロスポイントも試してみてください。
1. 内くるぶしから指を横に4本分上のふくらはぎを押さえる。
2. 押さえたまま足首を上下に動かす。
3. 10回繰り返す。
ふくらはぎを刺激しつつ足首を動かすことで、長母趾伸筋と反対の働きを持つ筋肉が働くので、長母趾伸筋の緊張を整えてくれます。
運動後は、後屈がしやすくなっていませんか?
長母趾伸筋の緊張が和らぎ、繋がりのある腹直筋も緊張が和らぐからです。
・腰痛の人は後屈が硬いという特徴がある。
・後屈の硬さには腹直筋が関係する。
・腹直筋の硬さには長母趾伸筋が関係することがある。
・後屈の硬さには股関節も関係する。
一般的なストレッチだけでは良くならない場合、視点を広げて考えてみると、解決することもあります。そういう時は、様々な視点から考えてみましょう。
もちろん、治療院で腰痛の原因と対策を聞く事もおすすめです。
長くなったので、今回はここまで。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。この記事が、あなたが毎日を楽しく過ごすためのヒントになれば幸いです。