夏バテの解消にも効果的!お風呂にしっかり入りましょう。
各地で暑さ厳しい日々が続いています。あなたは夏バテ気味で、お疲れではないでしょうか?
「暑い日は浴槽に入らずにシャワーだけ」という人も多いと思います。
でも実は、寒い冬だけでなく、暑い夏も「浴槽入浴」が断然おすすめなのです。
なぜ、暑い日でも浴槽入浴がオススメなのか?
それは、夏バテの要因のひとつである「自律神経の乱れ」を解消する効果が期待できるからです。
自律神経は、活動時に優位になる交感神経と、安静時に優位になる副交感神経とからなります。それらがバランスよく働くことで、私たちの体は健康な状態を保つことができます。
ところが、この自律神経のバランスは、さまざまな要因で崩れてしまいます。
夏の場合は、冷房による室内と室外での寒暖差や、夜になっても続く暑さ、強い紫外線などで、自律神経のバランスが乱れがちです。
その状態が続く事で、「疲労感やだるさが抜けない」・「食欲不振」・「不眠」といった夏バテの症状につながってしまいます。
乱れがちな自律神経の働きをリセットすることが、夏バテ解消の近道です。
現代社会はストレス社会。(=交感神経が優位になりがち)
ゆったりとした気分で、リラックスする事で副交感神経が優位になります。ほっと一息つきませんか?
湯ぶねにゆったりとつかる浴槽入浴を習慣にすることで、こうした自律神経の乱れが整い、夏バテ解消にもつながります。
なぜ、浴槽入浴によって自律神経が整えられるのでしょうか?
理由は、浴槽入浴が持つ「疲労回復」効果にあります。
その疲労回復のカギとなるのが、浴槽入浴が持つ「浮力」「水圧」「温熱」という3つの作用で、それぞれ次のような効果が期待できます。
水中では体重が約10分の1になると言われており、筋肉や関節等への負担が減り、体の緊張を弛めることができます。
水中では体にかかる水圧によって、水深が深い足先などの血液が戻りやすくなります。結果として全身の血の巡りが良くなります。
(3)「温熱作用」による、リラックス効果
皮膚の毛細血管や皮下の血管が広がると、全身の血流が促進されます。また、温熱作用は自律神経をコントロールする作用もあり、身体がリラックスモードになります。
浴槽入浴の持つ、これら3つの作用により、私たちの心や体はほぐされ、リラックスし、夏の暑さによる疲労も解消できるわけです。
シャワー浴にも水圧作用や温熱作用はありますが、疲労回復の効果は浴槽入浴のほうが高いといえます。
たとえば、東京ガス都市生活研究所が行った、「シャワー浴」と肩までお湯につかる「全身浴」の効果を比較した調査があります。
(被験者は「シャワー浴のみ」「全身浴のみ」というのを1ヵ月間継続)
それによると、交感神経の働きは全身浴よりもシャワー浴のほうが高く、副交感神経の働きは全身浴のほうが高かったといいます。交感神経は緊張しているときに、副交感神経はリラックスしているときに優位になります。
この調査結果からも、シャワー浴よりも全身浴のほうがリラックスできて、疲労回復効果が高いことがわかります。
ただし、全身浴であっても、お湯の温度が高かったり、低かったりでは、交感神経が優位になるので、お湯の温度には注意が必要です。
一般的には、ぬるめのお湯(38〜41℃)で、副交感神経が優位になると言われています。また、入浴時間は全身浴で15分がオススメです。
※冷えやすい人は、なるべく就寝の直前(30分)に、ほてりやすい人は就寝の2~3時間前に入ると良いです。
厳しい暑さが続いています。お風呂に入る前後は、しっかり水分を補給した上で、ぬるめのお湯にゆっくり(15分程度)つかって、夏の疲れをとりましょう。